アスベストにより配管メンテナンスが困難な建物で赤錆腐食防止 NMRパイプテクター®-NMRPT-導入事例

空調冷温水配管の赤錆腐食により配管更新が必要な場合でも、天井裏にアスベストを使用している建物では、今回紹介していく理由によって配管更新を行う事が非常に困難になります。しかし、配管内赤錆防止装置NMRパイプテクター®については、建物のアスベストの使用に全く影響なく導入が可能となり、配管の長期防錆を行えます。

様々な面で高く評価されている老舗の有名書店

新宿にある有名書店は、2020年現在で創業93年となる老舗書店です。

書店新宿本店があるビルディングは、地上9階・地下2階の複合ビルとして1964年に完成しました。設計は日本建築界を代表する建築家である、前川國男氏が担当し、前川氏の設計で設けた1階の広場は、待ち合わせ場所としても多くの人々に利用されています。また、このビルディングは新宿のランドマークとして、東京都の景観づくりにおいての重要性から2017年に東京都選定歴史的建造物に選ばれています。

配管更新への重大な問題が発覚

同ビルディングは空調冷温水配管に、一般的に耐用年数25年と言われる亜鉛メッキ鋼管を使用しています。NMRパイプテクター®が導入された2005年当時、すでに築41年が経過し、配管耐用年数は大幅に超えていた事から近い将来配管更新が必要でした。ところが、同ビルディングの天井裏にはアスベストが使用されている事で、空調冷温水配管の更新工事は実質的に不可能な事が分かりました。

アスベストとは

アスベストは石綿とも呼ばれる、天然の非常に細い繊維状のケイ酸塩鉱物です。過去には建物の断熱材として大量に使用され、1970年代に入ると人体への影響が知られ、世界的な問題となりました。日本ではアスベストは一部の製品を除き2006年に使用禁止となり、原則として現在は製造等が禁止されています。 アスベストは建物の解体などで飛び散り、呼吸器官から人体に入り込むことで健康被害が起こります。すぐに症状が出るのではなく、数十年もの長い潜伏期間の後、肺線維症や肺がん、悪性中皮腫などの重い病気を発症します。

配管更新を困難にした様々な理由

同ビルディングの配管劣化対策を受け持ったのが、大型建築物の設備設計・施工を行う大手設備会社です。

1903年に大阪で創業した歴史ある総合設備企業であり、 現在に至るまで、規模の大きな、多くの重要施設等の建築物の施工に携わってきました。特に有名な施工として、日本銀行本店、日本武道館、関西空港旅客ターミナルビル、羽田空港第二旅客ターミナルといったものがあります。

今回はアスベストが施工された建物だった為に、アスベストの除去作業が必須ですが、いくつかの大きな問題があります。まず1つ目に周辺への影響です。アスベストが飛散する危険があるため、周囲の建物への使用制限が必要ですが、新宿の中心に位置する同ビルディングでは非常に困難となります。2つ目は、長期にわたる施設休業の必要性です。配管更新は通常3~6ヶ月の施設休業が必要ですが、今回はアスベスト除去作業の必要性から休業期間はさらに長期必要です。3つ目に費用の問題があります。通常の配管更新工事でも多大な費用が必要ですが、アスベスト処理費用は配管更新費用の2~3倍も必要です。

総合設備企業によるNMRパイプテクター®-NMRPT-という選択

NMRパイプテクター®の導入は、配管の外側に装置を取り付けるだけで完了する事から、アスベストの除去作業は不要です。先ほどの配管更新を困難にした3つの問題は、NMRパイプテクター®では心配する必要はありません。

NMRパイプテクター®は、1~2時間で設置作業が完了し、断水工事が不要の為、休業は不要です。導入費用は、配管更新工事の5~10%と大幅削減可能です。配管更新の代替手段として、NMRパイプテクター®が最適な今回の対策と考え、同有名書店へ提案し導入が決定しました。

NMRパイプテクター®-NMRPT-設置後の効果検証

防錆効果の確認の為、NMRパイプテクター®設置後に行われた効果検証では、配管を一部抜き取って調べる抜管検査が、設置19ヶ月後に実施されました。その配管内部に赤錆腐食は見られず、非常に良好な配管状態である事が確認されています。2020年現在、同ビルディングは築56年となりましたが、竣工当時から使用されている空調冷温水配管はNMRパイプテクター®の防錆効果によって、耐用年数を大幅に超えている中でも、現在まで赤錆のトラブルもなく使用され続けています。

今回の事例の様に、アスベストが使用されている建物での空調冷温水配管の更新工事の実施は、相当な負担が必要となる事がお分かりいただけたかと思います。NMRパイプテクター®の導入についてはアスベストの影響を受けませんので、配管の赤錆腐食対策を諦める必要はありません。建物のアスベスト使用でお困りの場合は是非お問い合わせください。

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