横浜市水道局におけるNMRパイプテクター試験結果

横浜市

各試験でのNMRパイプテクターの効果を検証

横浜市水道局では次の3つの試験が実施されました。

試験1.NMRパイプテクターにより鶴見公舎における給水管赤錆防止と殺菌用塩素濃度低下防止を検証

鶴見公舎は築後20年が経過していて給水管内の赤錆により夜間滞留水である朝一番の採水中の鉄分値は0.27mg/lと高く、残留塩素濃度は原水が0.75mg/lのところ0.11mg/lまで低下していました。

NMRパイプテクターを設置して6週間後には、その鉄分値は0.12mg/lにまで減少し、残留塩素濃度は原水が0.63mg/lのところ夜間滞留水でも0.42mg/lにまで上昇しました。

これによりNMRパイプテクターの赤錆防止効果と赤錆により低下していた残留塩素濃度が上昇したことが立証されました。

試験2.NMRパイプテクターにより水道本管を使用した赤錆による殺菌用塩素濃度低下防止を検証

配管内の赤錆のために基準点より50メートル下流部および125メートル下流部では残留塩素がそれぞれ基準点に比べて24.7%と45.3%減少していました。

NMRパイプテクター設置1ヶ月後からの1ヶ月間の残留塩素濃度平均では、その減少率は50メートル下流部および125メートル下流部それぞれで4%の減少、13.6%の減少と、その減少率は大幅に改善しました。

本結果は2013年、日本水道協会技術研修会で行政論文として横浜市水道局から発表されました。

試験3.NMRパイプテクターの効果を出す最低水量より水の使用量が少ない(住戸数が少ない)地区での配管内防錆効果がないことを確認

NMRパイプテクターが水の使用量が少ない地区の配管において防錆効果を発揮するかどうかに関する試験が、港南中央地区と寺町二丁目地区で実施されました。

港南中央では50Aの配管で最低使用水量4.4トン/日に対し、その水を使用する住戸数はたった3戸で合計使用水量は1トン/日(1戸あたりの平均使用水量は350L/日)と非常に少なく防錆効果は発揮されませんでした。

寺前二丁目地区では分岐した配管径が各50Aに対してそれぞれ水を使用する住戸数は6戸と8戸で、6戸は約2トン/日の水の使用量で防錆効果が発揮できず、8戸のほうは全体の水の使用量が3トン弱/日で、やはり水の使用量が不足するため明確な防錆効果を示せませんでした。

横浜市水道局ではこれ以上NMRパイプテクターの防錆効果を試験するのに適した場所がないため試験を終了しました。